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The Power of Creativity

MONOZUKURI

「リモート生産」で切り拓く、ものづくりの新しいカタチ③

2020年10月28日 Roland DG Corporation

「リモート生産」から見いだした多くの可能性

1回目2回目でご紹介したとおり、今回のリモート生産の検証を通じて “製品は工場で作る”という従来の固定概念にとらわれない、柔軟で新しいものづくりの実現性を確認することができました。また、リモート生産や、そのベースとなったものづくり支援システム「D-PICS」が持つさまざまな可能性を感じました。

ものづくりのリスク回避

ひとつは、新型コロナウイルス感染症のような突発的な出来事が起きた際のリスク対策としての可能性です。

一か所に多くの人が集まることが難しかったり、外出禁止に伴い社員が自宅待機になったりした時にも、働く人の不安を軽減しながら安全に生産を継続することができます。また、大きな工場で集中して生産するやり方とは異なり、コンパクトな拠点で分散して生産することで、自然災害や地政学的リスクへの備えになるだけではなく、人の移動のコストや時間の削減などにもつながります。

働き方の多様化

次に、多様化する働き方への対応策のひとつになるという可能性です。

場所にとらわれないものづくりは、子育てや介護などで出社が難しい人が働き続ける手助けにもなるでしょう。働きたいという気持ちを持ちながらもさまざまな事情により諦めざるを得ないことは、本人にとってはもちろん、会社にとっても大きな損失です。同じ会社で勤め続けることによって得られる経験やノウハウは、両者に大きなメリットをもたらします。一般的にリモートワークと聞くと、事務職などの限られた人びとのための働き方というイメージがありますが、わたしたちがチャレンジしている「リモート生産」がもっと広がっていけば、より多くの人びとがイキイキと働ける社会の実現に貢献できると考えています。

製造業の地産地消

もうひとつは、 “製造業の地産地消”の実現という可能性です。

工場と18名の自宅をつないで行った今回のリモート生産の検証は、「工場とネットワークでつながることで、さまざまな場所にいる、異なるスキルを持った人たちが、同じ高品質な製品を作ることができる」という可能性を実証しました。そして、「自宅」を「諸外国」に置き換えてみると、必要な部品があれば、現地の注文に応じて、現地で必要な数量を同一品質で生産して、最短で届けるという、まるでグローバル規模での地産地消のようなものづくりの可能性が見えてきます。一拠点で大量に生産したものを、世界各地にデリバリーするやり方と比べ、お客様が注文してものを受け取るまでのリードタイムを短縮できるだけではなく、輸送コストやそれに伴うCO2排出量の削減にもつながります。さらには、現地で必要なものを現地の人が作ることで、製品への愛着や信頼感が増したり、地域経済に貢献したり、といったメリットも生み出します。

最後に

今回の検証で、さらに気づいたことがあります。それは、リモート生産は単に工場ではない場所でのものづくりを実現するだけでなく、製造業以外での活用の可能性も秘めているのではないかということです。「例えば、わたしの家では、子供たちが興味津々だったので、実際に組み立てをさせてみたのですが、とても楽しそうに作業をしている姿を見て、ものづくり教育などの分野においても可能性があるのではないかと思いました」と担当の砂子は言います。

子供たちの組み立て風景1 子供たちの組み立て風景2 子供たちの組み立て風景3

また、“デジタルデータとネットワークを活用して専門的な知識やスキルを持った人しかできなかったことを、誰もがどんな場所でも同じレベルで実現することを可能にする”という、このものづくりシステムの特長を活かしていけば、医療や伝統工芸、外食産業、アミューズメントなど幅広い分野で活用できるポテンシャルを持っていると感じました。

これからも、D-PICSをベースにしたリモート生産システムの技術を進化させていくことで、時代のニーズや社会環境の変化に対応した「新しいものづくりの創造」に貢献していきたいと思います。今後のローランド ディー.ジー.にご期待ください!

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